GUIDE 02 / VOICE LEVEL
「声が小さい」と言われたときに確認する順番
入力音量を100にする前に、どのマイクが、どこから声を拾っているかを確認します。
音量だけでは近くならない。入力マイク → 距離 → 音量の順で確認
「声が小さいです」と言われたら、入力音量を上げる。その前に一つだけ確認したいことがあります。
小さいだけなら音量調整で直ることがあります。ただ、相手が「小さい」と表現した音が、実際には遠く、薄く、部屋の響きまで混ざった声であることもあります。入力音量を上げると、それらも一緒に大きくなります。
しかも、会話は成立します。相手は二度、三度と聞き返すほどではないので、そのまま商談が進みます。話し手が気づかないまま、相手には「説明が頭に入りにくい」という印象だけが残ります。
その場では、全部の設定を一度に変えない
指摘を受けると、マイクを抜き差しし、入力音量を上げ、会議アプリのノイズ抑制まで動かしたくなります。複数を同時に変えると、聞きやすくなっても原因が残りません。次の会議で同じことが起きます。
まずミュートされていないかを見て、次に会議アプリが選んでいるマイク名を確認します。意図した機器なら、普段の姿勢のままマイクへ少し近づき、一文だけ話します。これで変わらないときに入力音量へ進みます。
外部モニターを使う人ほど、内蔵マイクから離れやすい
よくあるのは、ノートPCを机の端へ寄せ、正面の外部モニターを見ながら話しているケースです。本人は画面に向かって話しているつもりでも、実際に声を拾っている内蔵マイクは斜め横、70cm以上先にあります。
イヤホンから相手の声が聞こえていると、そのイヤホンのマイクも使われていると思いがちです。ところが入力にはPC内蔵マイクが残っている。会議の現場では、この組み合わせが珍しくありません。
まず「小さい声」と「遠い声」を分ける
小さい声
声は近く自然に聞こえるが、全体の音量だけが不足している。距離を整えた後なら、入力音量の調整が効きます。
遠い声
声に部屋の響きが重なり、輪郭が薄い。キーボードや空調まで近く感じるなら、先にマイクの選択と距離を直します。
判断に迷ったら、同じ文章を読みながらマイクへ少し近づいて録音してください。音量だけでなく、声の輪郭まで急に変わるなら、原因は設定より距離です。
直す順番は、入力マイク・距離・音量
- 実際に使われている入力マイクを確認する
ブラウザと会議アプリの設定で機器名を見比べます。Webカメラ、外部モニター、PC内蔵マイクが候補に並んでいる場合は特に注意します。
- 普段の姿勢のまま、マイクとの距離を縮める
PC内蔵マイクなら画面から離れすぎない位置へ。ヘッドセットのブームは口の真正面を避け、指2〜3本分ほど離して横へずらします。
- 録音を聞いてから入力音量を動かす
距離を整えても全体に小さいときだけ、入力音量を少しずつ上げます。一度に100まで上げず、同じ文章で差を聞きます。
机の上で起きやすい3つの見落とし
- ノートPCを閉じている
クラムシェル利用では、閉じたPCの内蔵マイクが机の奥やモニター裏に回っていることがあります。 - Webカメラのマイクが選ばれている
カメラは目線の高さにあっても、口元からは遠いことがあります。映像がきれいでも音声まで最適とは限りません。 - ヘッドセットのブームが上がっている
収納したブームや首元のインラインマイクは、服との擦れ音を拾うことがあります。見た目より録音で確認します。
近づけすぎると、今度は息と音割れが入る
距離は近ければ近いほどよいわけではありません。マイクを口の真正面に置くと、「パ」「バ」の息が当たり、声の一部だけが破裂したように聞こえることがあります。
急にざらつく、特定の言葉だけ大きくなる、診断で音割れが出る。その場合は、音量を下げる前にマイクを少し横へ逃がします。普段どおり話しても声の大きさが安定する位置が正解です。
商談前の60秒で確認すること
本番と同じ姿勢、同じマイク、同じ声量で一文だけ読みます。
「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。現在の課題をお聞かせください」
録音を聞き、声より先に部屋の音が耳へ入らないかを確認します。直すときは一度に一つだけ。入力マイクを変えたら録音、距離を変えたら録音。この順番なら、何が効いたのかが残ります。
音量バーを見るだけでなく録音まで確認する理由は、Web会議前のマイクテスト方法でも詳しくまとめています。
使うアプリとOSに合わせて確認する
入力マイクを確認する場所は、使う環境で異なります。Zoomは設定画面・入室直前・通話中、Teamsはデスクトップアプリのテスト通話で録音を聞けます。アプリにマイクが出ない場合は、WindowsまたはMac側へ戻ります。
- Zoomのマイクテスト
入室前と通話中に、Zoomが選んでいるマイクを確認します。 - Teamsのマイクテスト
テスト通話で短い声を録音し、再生音を聞きます。 - Windows 11のマイクテスト
「設定」のサウンドから録音サンプルと入力音量を確認します。 - Macのマイクテスト
「サウンド」で入力デバイスと入力音量、アプリの許可を確認します。