GUIDE 04 / NOISE & ECHO
新しいヘッドセットを買う前に|場所を変えて雑音と反響を減らす
空調を止める、ガラス壁から離れる、マイクを口元へ寄せる。買い足さずに効く順から試します。
拾わなくていい音を減らす。空調・硬い壁・マイク位置を確認
ガラス張りの小会議室は、見た目ほどWeb会議向きではありません。
声が壁と机に返り、空調は頭の真上。ノートPCを机の中央に置けば、マイクは話し手よりキーボードの近くになります。高いヘッドセットを買っても、場所と距離が同じなら、困りごとが残ることがあります。
先にやるのは、機材選びではなく原因の切り分けです。雑音、部屋の反響、相手から返ってくるエコーは似て聞こえますが、直し方が違います。
雑音・反響・エコーを同じものにしない
雑音
空調、換気扇、キーボード、道路、隣席の声など、話し手以外から入る音です。
部屋の反響
自分の声が窓、壁、机へ当たり、短く重なって言葉の終わりがぼやけます。
通話のエコー
相手の声をスピーカーから出し、その音をマイクが拾うなどして、声が遅れて返ります。
「静かなのに風呂場のように響く」なら反響です。「自分の声が少し遅れて戻る」と相手に言われたら、同じ部屋で複数端末が音声参加していないか、スピーカー音をマイクが拾っていないかを確認します。
雑音は、止める・離す・近づけるの順
- 30秒だけ止めて、原因を特定する
空調、換気扇、加湿器を一つずつ止め、同じ文章を録音します。止め続けられなくても、原因が分かれば席やマイクの向きを変えられます。
- マイクを雑音源から離す
ノートPCのファン、キーボード、卓上扇風機から離します。スマートフォンの通知振動も、机を通じて意外に大きく入ります。
- マイクを声へ近づける
声を近くで拾えば入力音量を下げられ、遠くの雑音が相対的に目立ちにくくなります。声と雑音の距離を逆転させる考え方です。
反響は、部屋の「硬さ」を減らす
家具が少ない会議室、ガラスの個室、引っ越したばかりの部屋は、声を吸うものが少なく反響しやすい場所です。壁際で話すと、口元から出た声がすぐ硬い面へ当たり、マイクへ戻ります。
- ガラスや何もない壁から離れる
席を90度変えるだけでも、声が当たる面が変わります。 - カーテンを閉め、布のある方向を使う
窓、机、床のすべてが硬い状態を避けます。本棚やソファの近くも試す価値があります。 - 広い部屋より、小さくても物のある部屋を試す
面積だけで決めず、実際の録音で言葉の終わりを聞きます。 - マイクを口元へ近づける
部屋へ広がった後の声より、直接の声を強く拾える位置へ動かします。
吸音材を壁一面に貼る必要はありません。まず席を移し、カーテンを閉め、PCの向きを変える。商談前に現実的なのはこの順番です。
相手から声が返るなら、同じ部屋の端末を確認する
一つの会議室で2台のPCがスピーカーとマイクを同時に使うと、片方から出た音をもう片方が拾います。会議室のモニターへ接続したPCと、資料操作用のノートPCが両方音声参加している場面は特に起きやすいところです。
音声を使う端末を1台に絞り、ほかは「コンピューターオーディオに接続しない」か、マイクとスピーカーをミュートします。スピーカー音量が大きい場合は下げ、可能ならイヤホンを使います。
Zoom公式も、同じ部屋で複数端末の音声が有効になっていることや、スピーカーとマイクの距離をエコーの主な原因として案内しています。詳しくはZoomのオーディオエコー対策を確認してください。
ノイズ抑制は最後の仕上げにする
ZoomやGoogle Meetにはノイズ抑制があります。キーボードや一定の空調音には有効ですが、環境によっては語尾や小さな声まで薄くなり、声が不自然に途切れることがあります。
先に物理的な雑音を減らし、その後に会議アプリの設定を調整します。設定を変えたら、実際の会議と同じアプリでテストしてください。ブラウザ上の録音と、会議アプリが処理した後の音は同じではありません。
商談5分前なら、この順で動く
- 01
10秒録音する空調、反響、声の遠さのうち、最初に耳へ入るものを一つ決める。
- 02
席かマイクを動かす空調や壁から離れ、マイクを口元へ近づける。
- 03
同じ一文でもう一度録音する変化があればその位置を採用。変わらなければ次の原因だけを試す。
- 04
会議アプリ側を確認する同じマイクを選び、同じ部屋の余分な端末は音声接続を切る。